サステナブル最先端のエコリゾート「トゥルム」でホットなヴィーガンレストラン

written by さいどん -かくめいメディア・クリエイティブ担当-

自然との融合がテーマ。サステナブルな暮らしへの意識が高いトゥルム

メキシコのカリブ海ユカタン半島。このエリアは水中鍾乳洞セノーテを始めとした豊かな自然、チチェンイッツァ遺跡のピラミッドなど古代マヤ文明の奥深い歴史のある地としてカンクン、プラヤデルカルメンなどのリゾート都市が欧米を中心とした観光客によって発展し続けた。しかし、それも過去の話。その観光客が今、注目しているのはユカタン半島屈指のエコリゾートでありながら、超グローバルな小さな田舎町でもあるトゥルムなのだ。今、この街がニューヨーカーを中心に地球環境意識や健康意識の高い欧米人たちのホットなスポットになっている。
しかし、彼らはなぜ、国際空港のある大規模なリゾート都市カンクンを選ばず、トゥルムを選び始めたのだろうか?
実は欧米では日本以上にあらゆる物事に対して「サステナブル(持続可能)かどうか?」という見極めがあり、観光においてもそれが直接ニーズに反映されている。彼らにとっては肉体や精神もナチュラルであることや、地球環境への配慮があること自体がクールでヒップなのだ。もちろん、トゥルムでホテルやレストラン経営を営む事業者にとってもそれは同じ。資本主義のルールの中でいかに地球環境や生態系を壊さないか、いかに添加物や合成保存料にまみれ、ストレスフルな環境に身をおく現代の人間を自然回帰させるのか、それら自体がこのトゥルムの地のビジネスでもある。つまり地球も人間もビジネスもサステナブルになることがサービスへの価値へ直結している。

サステナブルフードが人の心と体、地球環境、生態系も自然回帰させる

サステナブルな食といってもピンとこないかもしれない。イメージとしてはベジタリアン食やヴィーガン食が真っ先に頭に浮かぶだろう。特に「肉を食べない」ということに限った意味合いでいうと、温室効果ガス、水資源の過剰使用、広大な家畜用穀物の農耕地、家畜放牧用の広大な土地開拓、家畜の莫大なゴミ排出量など、地球環境への配慮という意味が大きい。しかし、サステナブルというのは「それが持続的かどうか」という割と広い意味があるので、地元の第一次産業を守るための地産地消という経済上の意味合いだったり、保存料や添加物、農薬を使わないオーガニック製品を摂取することやマクロビ的目線で陰陽を整えることなど、身体にとってサステナブルという健康上の意味合いだったりする。なのでサステナブルかどうかは明確な基準はないが、いずれも地球環境や経済も精神も身体もナチュラルな循環にしようという意志が働いているのだ。特に自然との融合がテーマのこの地においては上記に挙げられたようなことへの意識がかなり高い。地元の新鮮な野菜や自然由来の食生活に、カリブ海とセノーテという最高の自然環境と調和しながら快適に過ごすという人間にとっても地球にとってもベストな世界が今、この地に作られようとしている。前回書いた記事のエコホテルはもちろん、オーガニックストアやヴィーガン専門店がトゥルムに多い理由はまさにここにある。彼らは資本主義というルールの中でもできるだけ人間活動を自然回帰させることが、自分たちのライフクオリティを向上させることを知っているのだ。

トゥルムは飲食店にベジタリアンやヴィーガン料理が当たり前

©︎self.com

トゥルムは10年ほど前、マヤ先住民であるメキシコ人たちが住むただの田舎町だった。しかし、カンクン、プラヤデルカルメンに続きリゾート開発が行われ、トゥルムにも数多くの欧米人が流れこんだ。そして時代はどんどんエコライクなトレンドに変化し、そのニーズに応えるため、欧米人たちが経営するレストランには必ずベジタリアン・ヴィーガン・グルテンフリーメニューがある。通りを歩けば通行人の半分が欧米人のトゥルムでは、地元のメキシコ人ですらベジタリアン・ヴィーガンメニューを出し始めた。地元の経済を潤してくれる欧米人は彼らにとっても大きい存在だったのだ。日本ではヴィーガン料理というと馴染みがないため、野菜のイメージしかないかもしれないが、トゥルムではあらゆるものがヴィーガンでも食べれるようになっている。例えば、肉はソイミートにできるため、ヴィーガンが食べれるハンバーガーもタコスもあるし、砂糖や卵、牛乳を一切使わない、ココナッツミルクを使用したヴィーガンアイスもあるし、なんと卵を食べないヴィーガンのためのヴィーガン卵まで存在する。また、現代人のスーパーフードでもあり、古代マヤ人・アステカ人のエナジーフードであるキヌア、アマランサスは健康志向の店であればカスタマイズできるところも多い。さらにこだわるお店ではローフード料理も用意している。一般的な料理の場合、火を使うことで植物本来が持っているミネラルや酵素が熱で失われる。なのでローフードの場合、それらを効率的に摂取するために極力生で調理されている。例えばローケーキは生地を一切加熱せずに作れる素材を使って調理するため、ココナッツオイルや豆腐、デーツ、カシューナッツを使用したりする。

トゥルムのヴィーガンレストラン2選

では、ここで数あるヴィーガンレストランの中でも筆者がおすすめできる場所を紹介しよう。特徴別に3つのレストランを選出した。

ヴィーガンレストラン:La Hoja Verde

©︎La Hoja Verde/外観

ヴィーガンレストラン概要

La Hoja Verdeはトゥルムの中心地に位置し、メインストリート沿いあるカジュアルなヴィーガン専門店。メニューの内容はどうやってヴィーガン対応させたのか不思議に思うくらい国際色豊かな色んなものがある。例えばメインのヘルシーボウル以外にもタコス、ファラフェル、フムス、インドカレー、ピザ、パスタ、ケーキなど、これらはすべてヴィーガン対応だ。徹底してヴィーガン対応されたこだわりのあるお店のようだが、思ったほど値段も高くなく、男子が食べても満足できる量のため、割とコストパフォーマンスがいい。ヴィーガンの観光客や移住者の女子の心を完全につかんでおり、店内には女性客が多め。

特徴

・女子1人で入ってもくつろげるスペース
・ホームメイドのビーガンモッツァレラチーズ、ビーガンパルメザンチーズあり
・ズッキーニやビーツが素材でできたグルテンフリーのローパスタがある
・ホームメイドのドレッシングの種類が豊富
・ハチミツの代わりにアガベという植物の樹液を煮詰めて作られたアガベハニーを使用
・値段のコスパがいい

フードメニュー

Bowl Hoja Verde
©︎La Hoja Verde/料理1
ヴィーガンタコス
©︎La Hoja Verde/料理2
ジェノベーゼローパスタ
©︎La Hoja Verde/料理3

詳細情報

営業時間:12:00~21:00(火曜日休み)
コスパ:★★★★★
価格帯:300〜700円
雰囲気:★★★☆☆
おすすめ度:★★★★★

ヴィーガンレストラン:The Pitted Date Vegan Restraurant

©︎The Pitted Date/外観

ヴィーガンレストラン概要

The Pitted Date Vegan Restraurantはトゥルムの高級住宅地アルデアサマに位置し、内装や雰囲気はシンプルでスタイリッシュなカフェでブランチに最適。席のすぐ近くに電源もあるため作業にも向いている。ヴィーガンフードを素晴らしいものにするという使命を掲げているこのお店では、デザインや味にすごくこだわりがあり、動物性食品を使用した味を超える味を出すことにフォーカスしている。特に力を入れているのはなんと、誰もが動物性食品を想起させるハンバーガー。見た目はボリュームたっぷりで肉食男子も納得の味だ。動物性食品にクールにケンカをしかけるこのお店ではなんと卵までヴィーガンなのだ。ヴィーガンエッグって何?って思うかもしれないが、実は本物の卵を植物性食品で完全に再現した卵。使っている素材は完全にグルテンフリーで、アーモンド、大豆、タピオカ、ターメリック、ニンニク、ニュートリショナルイースト、それらを最高にひきたたせる、隠し味が入っている。

特徴

・ブレッドをグルテンフリーに変更可能
・クールにヴィーガン料理のイメージを覆す洗練された味
・移住者を惹きつけるコンドミニアムが立ち並ぶ閑静な高級住宅地にある
・フードメニューはヴィーガンボウル、バーガー、タコス、ブリトー、サンドイッチなどブランチ向け
・本物の卵を再現したこだわりのヴィーガンエッグ

フードメニュー

BEYONDバーガー(ヴィーガンハンバーガー)
©︎The Pitted Date/料理1
プロテインボム
©︎The Pitted Date/料理2
ヴィーガンチョコレートケーキ
©︎The Pitted Date/ケーキ

詳細情報

営業時間:9:00~17:00(月曜日休み)
コスパ:★★★☆☆
価格帯:600〜1500円
雰囲気:★★★★☆
おすすめ度:★★★★☆

メキシコのカリブ海トゥルムがなぜ世界から注目されているかについて→世界のトレンド「トゥルム」がなぜ今、海外移住先として最先端なのか?


現在進行中のプロジェクト

〜世界中が居場所になる「ファイナルランド」を作る〜

現在進行中、村づくりエンタメ番組「#かくめい」

https://www.youtube.com/user/KakumeiMinna

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