資本主義、最後の市場は「不老不死」と「悟り」Vol.01

結論から言うと、おそらくここ20年以内に人類皆「悟り」状態になると思います。「不老不死」も僕らが生きている間に可能になると僕は思っています。

Vol.01では、悟りについて話します。

悟りという言葉は日常ではあまり使われない言葉かもしれない、人生において必要なのかと問われると、皆、私にはとても悟れるような高貴な存在ではないから無理だし、そもそも日々に忙殺されていてそんな暇なこと考えることなんてない、と思われがちかもしれない。けれど、どうも悟りは思ったよりも身近なところにあることがわかってきています。

悟りを説明し出すとキリがなくなってしまうので、インド哲学を参考にします。

インドでは「悟り」が何かを、ヨーガやアーユルヴェーダの理論のもととなっているインド哲学「ヴェーダ」によって説明しています。ヴェーダの起源は約3000年前にさかのぼります。宇宙の法則、私たちが生きている世界の本質が詰まっています。その一部をわかりやすく初心者用に説明しているものがタットヴァボーダ(Tattva Bodha)です。

このタットヴァボーダを超端的に雑に説明すると。

悟りとは、

自分が自分でないことを知ること、宇宙そのものが自分だと知ること。

目の前で起きていること、自分の頭の中で感じること考えることは幻影だと知ること。

肉体が死んでも魂は存在している、宇宙そのものが自分自身だからだ。

といったようなことが書かれています。

う〜む、わかるようなわからないような感じですね。

おそらく悟りは、文章ではまず理解不能だと思います。

体験を通してしかおそらくわからないでしょう。だって、死んでも自分の魂は存在しているのであれば、死なないとわからないですから(笑)、頭の中で考える、感じることが幻影なのであれば、自分の意識の外に出るしかわからないですから(笑)

で、

死なずに、死ぬ体験をすることができる。としたら?

死なずに、自分の外に出る(体外離脱)できる。としたら?

どうでしょう? 結構わかりそうな気がしませんか?

後で説明しますが、これは体験可能です。

そして一気に悟れます(笑)

昔はテクノロジーが進んでいなかったので、座禅を組んで30年すれば、悟れたかもしれませんが、今時代は変わって、すごく悟りやすい時代になりました。悟る方法がいくつもあり、それが体系化されています。またネットの進化で世界のありとあらゆる情報は共有されるようになったので、今まで、知られていなかったテクノロジーをみんなが簡単に知ることができるようになってきました。

「悟り」は自我を超越することです。しかしこの体験では、自我を超越したあと、また自分(自我)に戻ってくるので、正しく言うと、一旦、悟るけれども、そこから悟った状態に居続けるためには、そこから結構修行が必要と言う感じです。悟り体験入門ですね。

はい、では詳しく説明していきます。

悟りのテクノロジーと進化

VRはサイケデリック革命を起こす。

メタバースが来るとよく言われていますが、それはここ10年でスマホの中に経済が入っていったように、今後3D空間に経済が入っていき、その空間の中で一日の多くの時間を過ごすことを言ってます。そのデバイスとしてVR(Virtual Reality・仮想現実)やAR(Augmented Reality・拡張現実)などがありますが、おそらく10年後にはiPhoneのように当たり前に使っているでしょう。VRはデジタルの3D空間の中に没頭できるヘッドセット。このVRを使うことで、人間の5感のうちの、「聴覚」と「視覚」の2感がもっていかれる。つまり目に見えるものは全てデジタル3D空間、聴こえるのはVRスピーカーから聞こえるサラウンドの音。この二つの感覚をヴァーチャルに持っていくだけで、人はほとんど「それを現実と錯覚する」くらいの没入感を体感することができる。つまり、脳を錯覚させることで疑似体験をすることができる。これはある意味、催眠療法と似ていて、トラウマや無意識を上書きすることが可能である。つまり脳のハッキングができる。

PTSDとヒプノセラピー

ちょっと話は変わって、PTSDの話をします。PTSDPost Traumatic Stress Disorder :心的外傷後ストレス障害)は、死の危険に直面した後、その体験の記憶が自分の意志とは関係なくフラッシュバックのように思い出されたり、悪夢に見たりすることが続き、不安や緊張が高まったり、辛さのあまり現実感がなくなったりする状態のこと。

戦争体験者などがこの症状になりやすいですね。PTSDの治療には、ヒプノセラピー(hypnotherapy、催眠療法)が治療法の一つとして確立しています。やっていることは脳のハッキングです。今までの価値観や性格、体験を変えることは容易にはできません。今までと全く異なる環境に身を投じて、長い年月をかけて初めて価値観が変わってきたりすることができると思います。ヒプノセラピーは瞑想を誘導していくことで自分の無意識下にアクセスして、強烈なトラウマを取り除き、価値観を変えていく治療方法です。脳がOSだとすると、ソフトウェアやログを一度外付けハードドライブに取り出して、ちょっと変更を加えてまた脳に戻すみたいなプロセスです。

参考:Hypnoteraphy Directory

PTSDとMDMA

パーティドラッグで有名なMDMAはアメリカで2023年に医療目的で合法化されます。日本では沢尻エリカがMDMAで逮捕されて大騒ぎしている時に、アメリカではMDMAを承認するための実験がされていました。

米国西部ノースカロライナ州を含む10都市のクリニックが、MDMAへの患者アクセスを拡大することをFDA(アメリカ食品医薬品局)から承認された。エクスタシーとしても知られるこの娯楽用麻薬は、心的外傷後ストレス障害の治療薬となる予定だ。

具体的には、MDMAは摂取すると脳内からセロトニンをたくさん放出させることで、意識変容し、幸福感を得ることができます。ヒプノセラピーと同じく、意識変容することで既存の価値観以外の価値観の体験を繰り返すこと(マインドセット)で、そちらの価値観によせていくと言った感じですね。

VR、ヒプノセラピー、MDMAではちょっと比べるものがあまりにも違いすぎると思うかもしれませんが、MDMAも同じく、脳のハッキングです。これはVRのような現実と錯覚してしまうような環境下において、PTSDはおそらくかなりの精度で改善されると思われます。

つまり、無意識下にアクセスして価値観を変えていく方法を使えば、健常者が悟りのマインドセットに連れていくことが可能です。

脳のハッキングはサービス化される

この脳のハッキングはVRが社会に実装されていく時(おそらく10年後ぐらいだと思っています)サービス化されるでしょう。この時にはさまざまな精神疾患を治す役割を持ってVRは使われるようになると思います。その一つとして「悟り」がサービスになると思っています。*悟りはある程度その仕組みが理解されてきていて、そのマインドセットを一つ一つ体験していくことで、ステップ1,2,3と習得することができる。iPhoneで似ているサービスといえば、今で言うところの「Calm」みたいなリラックスするスマホアプリですね。(スクリーンに映し出される繰り返しの映像は没入感があり、思考がある程度停止させ、リラックス状態に持っていくことができる)。

聴覚と視覚をハックできるVRはその何倍もの没入感で、スマホのアプリのような2D視覚体験だけでなく、実際の肉体を伴う体験に近いところまで昇華させることができる。個々人が体験する世界や世界観を意図的に作り上げれるということは、原体験のような強烈な体験を伴いそれを脳に焼き付けることで、新しい価値観やマインドセットを手に入れることができる。つまり、「悟り」はサービス化され、誰でも気軽に悟りの体験をすることができるようになると思います。

*参考:「悟りってどんな状態?」悟った50人に心理学的手法で詳しく聞いてみた結果とは TransTech Conferenceから

さて、上記のVR「悟り」体験を得るにはまだ10年はかかるとして、今日でもその悟り体験をできるものの一つが、サイケデリック体験です。

サイケデリックスは現代における悟りへの最短の道かもしれない

サイケデリックス(幻覚作用のある植物や合成物質の総称)は何千年も前から世界各国の先住民族の儀式に使われてきた。有名なところではブラジルのアヤワスカ(つる系の植物)や、メキシコのペヨーテ(サボテン)、ブッフォ(ガマガエルの毒)などがある。

神の分子・DMT(ジメチルトリプタミン)

サイケデリックの中の一つに、DMT(ジメチルトリプタミン)と呼ばれる物質がある。成分は、通称「神の分子」とも呼ばれ、いわゆる「悟り」体験を促します。

70年代にアメリカの民族植物学者テレンス・マッケナ氏はこのDMTの研究を行なっており、さまざまな本が出版されています。

三途の川を渡る、幽体離脱、といった臨死体験という話を聞くことがあると思いますが、まさにこれと同じ体験をします。バイクで事故をして病院のICUに運ばれて、親御さんがすぐに駆けつける、患者が意識不明の時に、医者が別室で親御さんに「息子さんは今夜が峠です」と言っている。その時当事者は幽体離脱していて、実際別室にいき、医者と親が話している様子を的確に覚えており、意識が戻ったときに、親に「あの時、幽体離脱して、親と医者が話していた内容を全て把握していた。そういうシーンを聞いたことがあるかもしれない。まさにこのような体験ができるのがDMTです。また、瀕死状態にある時に脳の松果体と呼ばれる部分では、ジメチルトリプタミンが生成されているそうです。人間は自らDMTを生成し放出するのです。DMTを摂取することはまさに松果体にあるDMT受容体からDMTを吸収することになるので同じ体験ができるのです。ちなみに、このDMTですが、人生の中で2回大量に放出されることがわかっています。いつでしょうか?

もうお分かりだと思いますが、

生まれる時、と死ぬ時です。

臨死体験は説明ができる?

2020年にノーベル物理学賞を取っているロジャー・ペンローズ博士は、彼の量子脳理論にて、魂は実在し、死ぬ時もしくは臨死体験をするとき、魂は肉体を離れる。その仕組みは量子のもつれで説明ができると論文発表しています。

じゃあ悟りって死ぬこと?

先ほどの話に戻りますが、インドでは、悟りの3つの側面を、この言葉で表現しています。「サット(存在)・チット(意識)・アーナンダ(至福)」つまりここで話している悟り体験とは、サット(存在)・チット(意識)の二つの側面です。ここでいう悟りとは、死後の世界が存在するのか、宇宙とは、この世界とは、どうやって存在しているのかを知ることです。そうすることによって、今ここにいる、ありのままの自分を、生きているのではなく生かされていくことを、悟ることだと思います。悟りとは、超越するのではなく、完全に自分の意識や存在を俯瞰すること。誰もがゲームの主人公である自分の役割を知ることに他ならないと思います。そして臨死体験や体外離脱はいやが追うなく、それを圧倒的に体感させられます。

完全なる仮想現実とは

まだまだ仮説の段階でしかありませんが、イーロンマスクが率いるニューラルリンクという会社があります。脳には数兆個のニューロンがありそれが電気信号でシナプスとシナプスが結合することで人間は5感を感じています。つまり、デジタルデバイスを埋め込み、脳に直接電気信号を送ることで、人間の五感全てを操作できるようになると言われています。

これが実現した場合、VRの没入感というレベルではなく、今我々が認識しているこの現実と区別ができないほどの現実感を再現することが可能になる可能性があります。そうすると完全なる脳のハッキングが可能です。つまり完全な仮想現実(マトリックス)です。

これは社会に実装される前に倫理的な問題でなかなか実装できないことが容易に想像できますが、もし技術的に可能でかつ安全性を担保できるのであれば、実現してしまうであろう恐ろしく、そして楽しみな世界が作ることができるでしょう。この時点では「悟り」は接続と同時に瞬時に体験できてしまうでしょう。

※ちなみにニューラルリンクの人間への実装は来年始まるそうです(早いw)

シミュレーション仮説

そんな完全なる仮想現実が作れるとすると疑問が残ります。では、この現実ももしかしたら仮想現実ではないのかという推測です。これは「シミュレーション仮説」と呼ばれるもので、2003年には、英国オックスフォード大学の哲学者Nick Bostrom(ニック・ボストロム)が提唱しました。私たちがシミュレーションの中で生きている可能性が非常に高いという主張です。なぜなら、文明が発達し、メタバースのようなシミュレーションが現実と見分けがつかないほど高度な技術を持つようになれば、参加者は自分がシミュレーションの中にいることに気づかないからです。

米マサチューセッツ工科大学の物理学者Seth Lloyd(セス・ロイド)は、宇宙全体が巨大な量子コンピュータである可能性を示唆し、シミュレーション仮説を次のレベルへと押し上げました。

そして2016年、Elon Musk(イーロン・マスク)は「我々はシミュレーションの中にいる可能性が高い」と結論づけました。

参考(TEXAL):私たちの宇宙が実はコンピューターシミュレーションの中に存在しているものなのかどうかを調べる方法

地球が宇宙で先端をいく知的生命体文明である可能性はどれくらいあるか?という考察をしたいと思います。地球がある太陽系は天の川銀河に属しています。また銀河は宇宙に数えきれない数存在します。しかしここは天の川銀河だけで考えてみて、地球と同じような恒星からの距離が地球と同じくらいで重力や大気、水といった知的生命体が誕生するのに適した環境(ハビタブルゾーン)を持った星がどれくらいあるか知っていますか?宇宙物理学者はある程度推測がついており、それは10億個以上あるそうです、天の川銀河の中だけでです。つまり我々地球人が知的生命体文明として先端を言っている可能性は単純計算10億分の1です。ほぼゼロに等しいですね。ということはほぼほぼの可能性で、文明が1000年、1万年、1000万年、1億年進んでいる文明があるはずです。例えば、VRが進化し、脳にチップを埋めて完全なる仮想現実が作れたとして、その先に進んで行った先に、何があるのか。おそらく人間は肉体は持っていないでしょう。そしてその文明がこの今現実に宇宙のどこかに存在するとするのならば、もっと現実的なのは、この現実自体が彼らたちによって作られた、仮想現実だということでしょう。

この世界はつまるところのMMORPGゲームだと仮定します。「大規模多人数同時参加型オンラインRPG」ゲームの主人公は意識を持っている人全員、ちょうどいい感じで80年くらいのゲームです。水も甘いもいろんな体験をして熟して散る。そういう壮大なゲームの中に急に放り込まれて意識が芽生えたのが私たち。そしてそもそもなぜ意識があって存在しているかも知らされないままいきなりゲーム開始です。なぜ生まれたのかわかりません、どこにいけばいいのかもわかりません。そして偶然という必然が毎日のように連鎖と交差を繰り返しながらそれぞれの人生を紡いでいきます。

そうですよね。誰もそのはじまりを知りません。わかっていることは、自分の意識は寝ても覚めても自分であり、価値観や性格も含めて環境と自分の意志が作ったと思っていることです。

僕は物質というものは情報でできていると思っています。もし情報でできているのであれば、今僕らが見ているものは全てプログラミングだと言えますね。つまり宇宙に実装されたアルゴリズムがこの現実なのかもしれません。

このシミュレーション仮説は今の物理学では証明しようがないので、可能性としかいえませんが、消去法で考えて行くところ、かなり可能性が高いと言えます。

ぶっ飛んだ話?は一度置いておいて、一度悟りの話に戻ってみたいと思います。

悟りとは超越的なものではなく、通過点にすぎない

おそらく人間はここ20年くらいで、皆「悟り」を得ることがデフォルトになると思います。悟りのコモディディ化です。人類皆悟るのが到達地点ではなく、人類の進化の通過点に過ぎません。

「悟っていない」ことは、治療可能な病

今回話したのは、ヴェーダで言うところの、サット(存在)・チット(意識)の悟りの二つの側面です。この二つの点においては一気に悟れますが、アーナンダ(至福)については、時間がかかります。それは日々の生活の中で手放していく自我そのものです。

サット・チット・アーナンダは、仏教では三法印と呼ばれそれぞれ

諸行無常(しょぎょうむじょう)・諸法無我(しょほうむが)・涅槃寂静(ねがんじゃくじょう)と呼ばれます。本質的には同じです。説明は今回省くので、以下のリンクを参考にしてください。

参考:この世の真理を解き明かす4つのキーワード|お釈迦様の教え

サットとチットは、当たり前だと思ってしまっているこの現実を、違う角度から見ると言うことでもあります。アインシュタインの名言で「常識とは18歳までに身につけた偏見である」と言うのがあります。まさにこの偏見(常識と思っていること)を取り除くところから悟りは始まると思います。

文句ばっかり言っている人いますよね。こういう人はある意味、ネガティブな癖づけがされた病気です。これって価値観を180度変えることができるのだとすれば、ポジティブな人になるかもしれません。価値観変えれば治せる病気と言う風に考えたときに、「悟っていない」ことも同じで、治療可能な病と言えるかと思います。

「悟り」は既にサービス化されている

悟りは欧米ではすでにリトリートという形でサービスになっています。日本でも古くから出家すると言う意味では悟りは人生をかけてチャレンジできる場所として存在しています。ただ出家して座禅を30年組めば悟れますと言われても、なかなか実際にチャレンジしようと思うにはハードルが高すぎるように思われます。今時代は進化し、悟りはどんどん簡単になってきています。悟りを促すリトリートや、テクノロジーを通して、空海さえもが無理だった、即身成仏(死なずに涅槃に入ること)も可能になってきているのです。

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悟りを得るためには、現在サイケデリックスがおそらく最も有効的です。しかしながら日本ではそのほとんどが違法です。当ブログは違法薬物や、あらゆる向精神物質の所持、使用を勧めるものではありません。悟りは他の方法でも体験できます。その他の悟る方法を使ったリトリートを日本でも開催しています。

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